春霞に見えた景色

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「謎なんだよ!今、緊急で研究家達が集まって検討しているらしい。だから今日の授業では先取りして、この絵は何を示しているのかを推測してみようということだ!」 「ふーん…」 ーーーーーーーーー 結局、あの後は沢山意見が出たが有力と言えるものは無かった。 「あっ龍斗先輩!一緒に野球やりませんか!?」 今は放課後。 逢魔が時、夕影と共に空は色鮮やかに彩られている。 そんな中、龍斗はコンビニで買った炭酸ジュースを飲みながら片手運転で自転車を走らせていた。 すると、酷い時は週三通いしていた(補導されていただけ)警察署のすぐ側にある公園で、絡みのある後輩達に声を掛けられた。 「野球?お前らまだそんなのやってんのかよ。餓鬼の遊びじゃねえか」 「またまたそんなこと言っちゃって~!龍斗先輩、なんだかんだで野球上手いじゃないっすか!」 「………野球は嫌いだ。バットは好きだけど」 喧嘩の際は毎度お世話になっていた野球のバット。 野球は小学校の頃やっていたが、上手かった為に周りの者はから妬まれていた。 挙句、中学では入る予定だった野球部への入部も断り、遊びに暮れた。 「まあ…ちょっとだけな」 後輩達の熱い眼差しに押され、渋々ながらも金のバットを受け取る。 (あれ…?このバット……) 「俺のじゃねぇか!これ!!」
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