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───夢を見た。
暗闇の中、一筋の光を前に1人で立っている夢。
その光景に何も感じることはなかった。
いや、全てにおいて感情なんて存在していなかったんだ。
その光を手にするまでは。
起きてみると、いつも通りの朝。
俺はいつものように窓に手をかけ、外の景色を眺めた。
俺は一応、魔界の王子だから城に住んでる。
城下町なんてモンは全くなくて、視界に入ってくるのはデカい庭だけ。
俺はそーゆーの、別嫌いじゃないけどな。
「…天気がいいな。すがすがしい朝だ」
………?
今 俺、すがすがしいって…なんだよ、それ。
俺が…俺自身が思ったことなのか?
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