普通

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約束したんだよ あの日君がいなくなるときに ずっと一緒だって なのに今は一人なのは 私がうそつきの証拠。 ふいに みせる 隣の彼の 照れた顔が 君と重なる 似てなどいないのに。 けれどふいにみせる彼の あの鋭い眼は 似ていて 動けなくなる。 世界が止まる 胸の十字架 見て呟く 「信仰深いんやね」 信じてる訳じゃない 言えばそう 消去法。 藁にもすがりたいくらい この世の全てを憂いていたの 何も信じることのできない苦しさ 何も愛せない悲しさ 削ってたどり着いただけ だから今日も愛想笑いで 慈悲深きキリシタンを演じて 神に近づこうとする 全てなにかを信じるために 心から隣にいる君を愛するために
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