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「あのさぁ、どうでもいいけどお前は俺の邪魔するの?しないの?」
「『72柱』が貴様につくことはありえない。そういう風に作り上げられているからなぁ」
「あっそ。なら、お前はここで消されても文句は言えねぇわけだ」
ニヤリと笑みを浮かべるアリエス。
アリエス・シュタイナーは正義の味方ではない。
自分の邪魔をする者がいれば倒すし、必要であれば殺すこともためらわない。
それが魔物であれ人であれ例外はない。
「面白い。覇王様からは貴様の殺戮許可も下りている。遠慮なくいかせてもらおう!!」
べリスがニヤリと笑みを浮かべた瞬間、その全身に紫の雷が走った。
己を帯電させるかのように広がって行く雷は次第に全身に走る。
「アリエス。ここは二人ががかりでいく。30番台以内の『72柱』ならば私も知っているが、どれも強者ぞろいだ」
「はぁ?せっかく修行の成果ためせる奴来たんだから俺一人で行くに決まってんじゃん」
ニッと笑ってクラッドの一歩前に出るアリエス。
その瞬間、アリエスの全身に黄金の炎が走る。
「さぁて、アポロンお前の力見せてもらおうかね」
『やぁっとバトルかよ。待ちわびたっつの』
「ははっ、せいぜい楽しめよ」
轟!!
周囲を飲み込む程の黄金の炎に、クラッドがとっさに大きく後退する。
「これは、アポロンの煉獄か!」
大きく後退し、そこから上空に飛翔したクラッドが上空からアリエスを見据える。
そこには、雪景色が一変し黄金の炎の渦に飲み込まれた圧倒的な光景だった。
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