Epi.3

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――M. オレ達は"Hamal"とかいう 深い深い森の中に居るワケだが 森を進むにつれて 木々がざわめくヨウで まるで"入るな"とでも 言いたいノカ ザワザワとその音は 段々大きくなっていく 「オイ こりゃ警戒しと…」 ――ドサッ…― 後ろで聞こえた音に 振り返って見れば 「――!?」 3人は揃って 地面に倒れ込んでいて 「陽翔ッ イチッ 雅!!」 慌てて駆け寄って 陽翔を抱き起こせば どうやら眠っているラシク とはいえ スヤスヤというヨウナ寝顔ではなく 魘されているヨウで 「陽翔ッ 陽翔!!」 名前を呼びナガラ 身体を揺さぶっても 起きる気配はなく 「…チッ」 コレは恐らく幻術か 何かの類いに掛かったンダロウ オレには解けねェが その主をやれば 術の効力は消えるハズ 今はソイツを探す方が賢明カ… 陽翔達を並べるヨウニ寝かせ その際にオレの愛刀を突き刺す いわゆる結界代わりだ 「待ってろヨ」 すぐ片付けてやる 魘される陽翔の 鮮やかな紅い髪を一撫でして 森の中へと駆け出す 見えてンダヨ オレにはな 淡く光る桜色がよ その光目指して 木々を飛び移るヨウニ 森の中を進んで行ケバ まるでオレの行く手を 遮るかのヨウニ 木々の枝葉が 意思を持ったヨウニ オレにぶち当たってクル 「鬱陶シイ…」 冷気で凍り付かせナガラ走る .
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