Epi.1

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イチの右手カラ ポタポタと垂れる紅い滴 「…」 顔色ヒトツ変えずに 掴ンダままのイチから 陽翔がゆっくりナイフを離す 「カズ、そういう訳ね」 「どうして…!!  今こk「少し黙って頂けますか?」…」 イチの手のキズを 雅が癒してイク間に 陽翔は野郎に微笑みナガラ話す 「突然の無礼をお許し下さいませ  我々は何も知らぬ余所者故、  宜しければ貴方の事を  知りたいのですが…」 余所者は余所者ラシク、ってカ? 「フレア様を知らないだと!?」 「とんだ馬鹿者だな」 「フレア様は英雄なんだよ」 「この街に雨を恵んでくれたんだ」 野次馬ドモが口々に 好き放題言葉を飛ばす 「自分だけよけりゃいいのか!!  コイツの目的は国盗りなんだよ!!」 スコルが野次馬ドモに叫ぶが マルデ聞く耳を持たナイ 国盗りのタメに まずはココを取り込んだワケか 「おいおい…  有られもない事を言うなよ  お嬢ちゃん  この国を救いに来たんだ」 「国を救う?  バカ言ってんじゃないわよ!!」 余所者のオレらには 口を挟む隙間はナイ 陽翔も黙って見詰めてるダケ 「その"奇術"で雨を奪ったんだ!!」 「これ以上喚くと…」 『―!!』 マタ変わった…? コレは… 『陽翔(蓮)!!』 オレと陽翔の 互いの名を呼ぶ声が重ナル 雅とイチも察知したのカ バッとそれぞれの構えをトル 「…ほぅ」 怪しく笑ったソイツは 片手をスゥと広げる 「知ってるか?  この国の国王は民を捨てた  民より金を選んだ  その捨てられた民が  行き着いた街がここ"Shaura"…」 「…何が言いたいのよ」 そうか… コイツの目的は国盗りカモしれナイが ココの人間の目的は"国潰し" つまり、国王を討つコト 「準備は整っている」 野郎はソウ言い残して ふわりと消えてシマッタ オレ達も構えを解く 野次馬ドモは オレらに興味はナイと言わんバカリに 早々に建物に入ってイク 「僕らもどっか屋根のあるとこ行こ?  風邪引いちゃうよ」 雅の提案を飲んで 街の宿に行くコトにナッタ .
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