Epi.3

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――S. ここは…? 確か俺達は"Hamal"に… 周りを見渡しても何もない 荒れ果てた荒野が広がっている 何かが朽ちた痕跡すらない …どういうことだ? "Hamal"は有数の大都会で… まさかその情報自体が嘘か? 場所は合っているはず… 「蓮、カズ、雅…」 3人の姿すら見当たらない 何かの術中に はまったということか? 俺一人だけ…? 蓮やカズは無事なのか? 探そうと 足を踏み出して 慎重に歩いていく 何もない荒野には 物音一つとしてなく ただ俺の足音だけが響く 不思議なのは この荒野を 知っている気がすることで 『見つけたぜ…?』 不意に聞こえた声に 咄嗟に振り返れば 「ッ篝(カガリ)…!?」 包帯だらけの男は ニタリと笑いながら俺を見る 確かにコイツは蓮が 息の根を止めたはずなんだ あの"Scar"で、確かに 「幻…」 そうだ 生きているはずがない 突然現れたのも 幻だから出来ること 『さぁ 宴だ…  踊れ、"焔鬼"』 その声は頭に直接響くようで 背筋に寒気が走った それを払うように 頭を振って やつを見定めたはずが 『殺せぇえっ!!!』 『鬼の子は生かしてはならん!!』 武器を持った人々が 俺に襲い掛かる一歩手前で 「チクショウ…  何でもありかよ…ッ」 持ち前の反射だけで 無数の刃を掻い潜る 『逃がすな!!!』 『化物は退治せねば!!』 いつかの記憶と重なる 光景にただ歯を食い縛った .
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