*Episode・8*

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一人部屋に残された静紅は、慌ただしく動き回る一階の様子を階段からみた。 この旅籠は、長州ら倒幕派ばかりだろうか? 「吉田さん……どちら……」 「…今夜は………池田屋…」 …会合は池田屋であるらしい。 行ったら怒られるだろうか。でも、もう二度と逢えないなら? 考えれば考えるほど不安が増幅するばかりだった。 「約束守ってください。…だそうですよ」 「守るさ。静紅どうしたの?何を気にしてるんだ?」 「わかりませんが。私は用を済ませてきますから、また後程」 長州藩邸。 休憩がてら藩邸に寄っていた吉田は、茶を啜りながら縁側にいた。 ……大丈夫、今日の会合で時代が変わる。世の中が日本が変わるさ。 僕たちの手で。
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