*Episode・3*

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「何やっている、離せ」 「ッ斎藤さん!!」 「"静紅"?……うわ、君"斎藤一"じゃない」 男は、ぱっと静紅を離し数歩下がった。すかさず静紅は斎藤の元に走った。 「貴様…吉田稔麿!!」 斎藤は背中に静紅を隠し刀に手を添えた。 「居合斬りの達人"斎藤"ね…まぁまぁ落ち着いてよ、今日はずらかるからさ。人違いだったみたいだし、じゃぁね」 吉田は踵を返し街中へ消えて行った。 「は、逃げたか……。何故吉田が…。 静紅さん、もう大丈夫だ」 「ありがと…ございます」 静紅は急に気が抜け身体が震えた。思わず、そっと抱きしめてしまった斎藤。 「心配ない、早く見つけられなくて済まなかった」
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