*Episode・3*

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「吉田稔麿ぉ?」 「はい…捕縛し損ねました、申し訳ありませぬ。静紅さんを捕まえていました」 「吉田が通りすがりの女を襲うとは思えねぇし…」 「まさか、間者か?」 帰宅した一行は土方のところへこの一件について報告しに行った。静紅は夕餉の支度に行っている。 「それはないでしょう、結城さん?」 「謎は多いだろ」 不思議な居候生活が始まって間もないが、なんの解決にもなっていない気がする。 まぁ、女中の仕事はよくこなしているように思うが。 「静紅にも聞いてみた方がいいな」 「あぁ…そうしてくれ。 土か、」 「結城。お前が聞くんだよ」 「………」 …静紅係になった覚えはない。 結城はぶつぶつ言いながら執務室を出た。
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