*Episode・5*

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リーン... 「………ッ…」 夢か、現実か。横になっていた結城は上体を起こした。 「久し振りだな…」 やはり己の追うべきは、鈴の女ということか…? どこのどいつか分からない奴を追っても無意味だろう。目の前にいる奴を大切にするでも良いのではないか? 陽はまだ上がっていない。もうひと眠りしよう。 結城は再び眠りについた。 ……伝えたい 早く誤解を解きたい 応えさせて 離さないで 「…また運んでもらった、みたい」 静紅は目を覚ました。 虚ろな目で辺りを見回すと自室だとわかった。…結城はいない。もしかしたら、壁にもたれて寝ているのではないかと思ったが。 「良かった…風邪引いちゃう」 年の瀬の京は寒さを増していた。
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