第十一章 地下倉庫の秘密

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 震える手でドアノブに手をかけて、一瞬留まる。  先ほどまでは高坂を説得するのに一心で、他の事は何も考えられなかった。  けれど、今冷静になってみると、恐怖で足が竦む。 『こんなことで何ビビってんのよ私! インスペクターならしっかりやりなさい!』  自身に叱咤しながら、ドアを開け中に入って行くと、底なし沼への階段が梨菜を誘っていた。
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