第十一章 地下倉庫の秘密

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 レストラン付近―――。 「よし、証拠入手。出来損ないの部下を回収してくる」  カチッとICレコーダーの電源を切ると、羽村は助手席の御園生に手渡した。 「ギリギリまで可愛い部下を危険に晒しておくなんて……お前ってやっぱり鬼だな」 「ピンが壊される前になんとか間にあったな。その証拠、丁重に警察に献上してこい、野高にはもう話しは通してある」 「え? 野高さん!? 俺、あの人昔から苦手なんだよなぁ…誠は腐れ縁みたいだけださ」 「うるさい、さっさと行ってこい」  そういうと羽村の表情が勇ましく変貌し、ジャケットを羽織ると先勇んだ。
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