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護りし力の消えた日…
その日は突然訪れた
相変わらず日々の生活に追われていたある日…
夢を見た…
小さい頃の記憶の夢…家族で熊本に行った時だ…
広大な緑の大地…遠くに見える山…綺麗な青い空…土と緑の香り…
ただそれだけの場所でお弁当を食べ楽しく遊んでいた…
涼しげな風が顔に吹き気持ちが良い…
…夢から覚める…
金縛りにかかっている…かなり久しぶりである…
しかし、初めて体験する心地の良い金縛りだった…
まるで優しく包まれている様な…
そして綺麗な風鈴の様な鈴の音が…
チリン チリ~ン
澄んだ美しい音…
鈴の音の様な感じでは無くハッキリと聞こえた…
スゥ~と金縛りが解けていった…
泣いていた…忙しささと現代の物欲に何か大切な事を忘れていた自分に…
同時に何か不安定な感覚が…
護る力が去って行った事を告げた…
最後に私の中の大切な事を護ってくれた
皆さん…たまには空見上げてますか?
それから3ヵ月後…
妻の妊娠発覚、妊娠3ヵ月らしい…
もしかして私の大切になるだろう存在を護る為に去ったのだろうか…?
しばらくして子供が産まれた、付けた名前は…
小さい頃感じた
風の涼しさ、草木や大地の香り、空を見上げる気持ち良さ、自然の美しさをいつまでも忘れない様にと願いを込め…
…涼太郎…
いつもこの子に涼しげな風が吹きます様にと願いも込めて…
今私は大切な家族を護っている…
そして私の心は家族に護られている🎵
涼太郎が6ヵ月位になった頃…
暗い部屋で寝せて隣の部屋で妻と洗濯物を畳んでいた…
起きると暗く人が居ないので大泣きするのだが…
キャッキャッ…
隣の部屋から聞こえてきた…
妻と見に行くと…
誰かにあやされている様に楽しげな顔で声を出していた…
部屋に嫌な感じは無く喜ぶ我が子の顔を見て妻と微笑んでいた…
この話しの続きを書くのは、もしかしたら…
私の子供かもしれませんね…
今まで沢山の応援、閲覧ありがとうございました。
完
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