トラブルの対処法

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女を先に押し込めると、続いて男も乗り込んだ。 俺は杏奈と不倫男、二人の態度に違和感を感じながらフロントガラス越しにそれを見ていた。 地下駐車場から車を出し、通りに出るために左折した。 左折すると、一旦社ビルの正面に出て、それから右折する。 そうすれば大通りにブチ当たってそこからは帰宅コース。 ふと見覚えのある男が居るのが目について、直後杏奈の姿が見えて一時停止。 …それで今に至る。 「杏奈の用事の相手が…あの不倫男…?」 何を話しているのかまでは、ここからの距離じゃ測りきれなかったが。 最近様子がおかしかったのは、あの男に会うため? …アイツ、俺のこと好きなんじゃなかったっけ。 「って、何で俺がいちいち気にしなきゃなんねーんだよ」 アホらし。 気持ちを切り替えて、アクセルを踏んだ。 .
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