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先輩が言えるはずがない。
会社の不利益になるような嘘の書き込みをしたのが自分でそれを止める代償にホテルに誘った、なんて。
「…っあんたには関係ないだろうが!俺と杏奈のことなんだから、出しゃばるな!」
あ、先輩がキレた。
すると、真後ろで社長の溜め息が聞こえた。
「…そうですか、じゃあ杏奈本人に聞くしかないな。何でこんなことになったのか、全部話せ」
そこまできてやっと、塞がれていた口が解放された。
「ぷはっ、苦しかった…」
おもむろに後ろを見ると、社長は超がつくほどの営業スマイルで私に事の真相を話すよう促した。
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