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社長は私を斜めに座らせたかと思うと、いきなり床に跪(ひざまず)いた。
｢ひゃ？！しゃ、社長？！｣
驚いたのは勿論、私。だって、社長が秘書に跪くなんて、有り得ない！
そんな私の焦りを解っているのかいないのか、社長は当然のように私の靴を脱がせると、踵を見て言った。
｢あーぁ。血、出てる。マメにはなってないみたいだな｣
そう言う社長の、床についた膝の部分が白く汚れているのが見えた。
｢す…すみません…｣
こんな状態で成す統べもなく、私はされるがままになっていた。
あぁ、またやっちゃった。
私ってやっぱりダメだなぁ、なんて思っていると、思いがけず社長が聞いてきた。
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