13323人が本棚に入れています
本棚に追加
/446ページ
どうして私が社長に膝枕をしているのか未だに飲み込めないまま、目線を落とした。
さっきとは違って、何て言うか…無防備な感じ。
睫毛長いなぁ…。あ、今ぴくってなった。
くふふっ。
流れる髪を、ちょっとだけ梳(す)いてみる。
「ん…」
社長は眉間にしわを寄せてゴソッと寝返りを打った。
「……」
何て言うか。
何て言うか…カワイイ、かも。
こうやっていると、昼間の威厳なんてなくて、むしろこのギャップが何ともいえない。
私に気を許してくれてるってこと、だよね?
何だろう、この感じ。
私はドキドキするようなキュンとするような、そんな心臓に戸惑いながら、時間が過ぎていくのを待った。
.
最初のコメントを投稿しよう!