好き

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がしゃん。 持っていたフォークとスプーンは、お皿の上で一回跳ねて床に落ちた。 「ひゃ!ご、ごめんなさいっ!」 慌てて拾おうと椅子を引くと、今度は椅子がギーッと音を立てた。 「★◎♀!」 「ったく、何やってんだお前は!」 そう言って社長がスッと手を挙げる。直ぐさまホールのスタッフが代わりのシルバーを持って取り替えてくれた。 「だ、だって!社長が急に好きだなんて言うから!」 「俺は飲食業やってんだぞ?人が美味そうに食べんの見て何が悪い」 「食べ……え?」 ……は…? 「え?まさかお前…」 信じられないといった表情で、社長が私を見た。 「俺がお前に告白したとでも…?」 .
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