第二章 再会

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20XX年7月29日 雨 ・・・・・・? 外から聞こえる物音で私は目を覚ました。 いつの間に寝ていたのかも、どのくらい寝ていたのかも分からない。 だんだんと意識がはっきりしていく中で、とりあえず携帯を探す。 机の上に置いてあったそれを手に取り、画面を開く。 AM8:30 画面の時計は確かにそう表示していた。 『夏の朝にしては、外、なんだか暗すぎるような?』 疑問に思いながらも、とりあえず、きっちりと閉じられていたカーテンを開いてみた。 「ありゃ・・・・これは酷いな・・・」 窓の向こう側にあったものは、空を覆う真っ黒な雨雲に、部屋の中にいても普通に聞こえる雨の音だった。 『去年と一昨年は分かんないけど、なんでこの日にあの日と同じような天候になるのかな・・・』 少し、憂鬱な気分になりながらも、部屋に閉じこもるわけにもいかず、着替えてリビングへ向かった。 「あら?おはよう。よく眠れた?」 声をかけてきたのは、朝食の準備をしている母だった。 朝食を作るにしては少し時間が遅いんじゃないかと思ったが、どうやら弟の遊也も夏休みに入っているらしい。 その証拠に、遊也はソファに座ってニュースを見ている。 父は既に仕事に出かけたとのこと。 「二人ともご飯出来たよ。」 母の呼びかけに私と遊也は食卓の席につき、三人で朝食を取った。 「それにしても、今日はよく降るわねぇ・・・」 これじゃ、お洗濯もできないし、買い物も一苦労だわと愚痴をこぼす母。 私もあいつのとこに行くか、やめて明日にするか、迷っていた。 「那波、あなたは出かけなさい。行かないといけない場所があるでしょ?なんなら、外がアレだし、近くまで送ってあげてもいいよ?」 母の助力に驚いたが、こういう人なんだと自然と納得できてしまう。 遊也は私の買い物に付き合う事と言われて、弟は分かってるよと返事していた。 今、この場にはいないけど、父も多分同じ気持ち。 だからこそ、私自身がケジメを付けないといけない問題なんだと思う。 朝食を終え、部屋に戻った私は出かける準備を始めた。 外はまだ激しく雨が降っており、晴れるどころか一層激しく降っているのではないかとも感じてしまう。 『なんだか、私がこの町に帰ってきたことをあいつが怒っているみたい・・』
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