第4章 校外学習

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レイト達が訓練場へしばらく歩いていると、隊員服を着た人々が一切の乱れなく整列して待っていた。 男性隊員「国立魔術学院の皆さん、おはようございます。最初に断っておきますが今日、皆さんを学生ではなくSMF一般隊員と同様の扱いをします。誰にでも厳しい事を言うし、危険な事をした時は全力で止めますが、その時は丁寧ではありません。それでは、基礎訓練から始めましょう。」 レイト「SMFは一般市民を守る為にあるのでしょう?学生である私たちも守る市民なのだから丁寧に扱っていただかないと…そうではありませんか?」 レイトの言葉にその場にいた取り巻きは頷いているが、一番前に立っていた男女の隊員は呆れながら溜め息をついた。ほぼ同時にマリアも呆れていた。 女性隊員「今回の校外学習は皆さんの希望があり、SMFも許可したから実現した事です。我々が普段行っている事を皆さんが体験することでSMFの現場の空気を感じて魔法の修行に励んでもらいたいです。事前に皆様へ『体験入隊して一般隊員と一緒に訓練を受けてもらう』と通達していますので知らないはずがないと思いますが…?」 女性隊員の言葉にレイトは顔を少し歪めながら見ていたが、周りが自分の方を見ていることに気づき目を逸らした。
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