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デスクの前まで来た俺は、目の前で新聞を読んでる男に問いかける。
「なんですか?」
「いや、この間の案件はどうなったかと思ってね…」
新聞から目を離さずに、男。
長い髪を後ろ手に縛り、眠たげな眼は字面を見ているかいないか定かではない。
俺はエヘンと一つ咳払いをして、
「残念ながら、確保までには至りませんでした」
「ふーん」
さも興味無さげに、男。
報告が遅れたのも悪いが、幾らなんでも「ふーん」は無いだろ…
やり切れない思いを胸に抱いていると、後ろからガタッと席を立つ音が。
「まったく、事後報告を怠るなんて……」
振り返ると、ショートヘアの女が腕組みしながらこちらを睨んでいた。
「刑事の風上にも置けないわね…!」
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