河童

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途中、京都へ寄り、噂を聞いた者がいるか街を回るも、なかなか手がかりを得られず、途方に暮れていると、お婆さんが路にうずくまっていた。 「どうかしましたか?」 「どこか悪いのですか?」 『足を挫いちまってのう~』 「家はどこですか?」 『左京じゃ!』 「それじゃあ、近いですね」 「おぶされなさい」 「送っていきますよ」 『わるいのう』 「ところで、河童が出る村があるという話を聞いたことがありますか?」 『おおぅ、聞いた事があるわい』 『讃岐の満濃という村あたりに出よるらしいが…』 「それだ!」
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