第一章 [黒木くんへ] ひとつめ

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 あのとき、黒木くんと先生は、何をしていたの?  何があったの?  聞きたくても、いつしかその話題は禁句になってしまって。  でもこんなことは言い訳で。  聞くのが怖かったの。  黒木くんが、「先生が好きだ」なんて言ったら。  それだけが、怖かった。  それから、ぜんそくはひどくなっても。  保健室には、絶対行かないことにした。
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