プロローグ [5月22日]

3/6
前へ
/50ページ
次へ
……顔と名前が一致せず、深く考え込む。  ふと、胸がセピア色に染まった。  懐かしいような、新しいような―――。  “黒木くん。わたしね――”  記憶がよみがえり、セピアがカラーに変わる。  三崎あいり。  中学の一年、二年にクラスが同じで。  顔は学年で一番かわいいと男子同士で盛り上がった記憶がある。  性格も優しくて、勉強はできるがスポーツはワースト1争いをするような子。  なんだ、結構覚えてる。
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加