第一章 [黒木くんへ] ひとつめ
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「19歳の、黒木くんへ。 これは、わたしが14歳のときに、校舎裏に埋めた手紙です。 転校しても、黒木くんを忘れないように。 この思い出を忘れないように。 転校する、って決まったとき、黒木くんに、言いたいことがあったの。 でも、悲しくて。 怖くて。 さみしくて。 ついに、言うことは出来ないまま、この町をでることになってしまった。
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