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月が昇り始める頃になると、三光鳥は虚を出た。
子供たちが生まれた頃となんら変わらない大樹を見上げる。
大樹は子供たちのゆりかごでもあり、生みの親でもあり、三光鳥が捕まえてきた鳥の本棚でもあった。
大地から生まれた3人の神の子は、やがて天へと“還る”。
だから、それまでは。
月日星ホイホイホイ。
月日星ホイホイホイ。
神から命を与えられた三光鳥は子供たちにできる限りたくさんの物語を運ぶため。
今夜も空をかける。
彼らが“還って”しまうその日まで。
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