三光鳥

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「さあ? 開いてからのお楽しみだよ。」 「僕も中身は知らないからね。」と男がそう言えば、「ええー。」と不満を漏らす声が3人から上がり、コバルトブルーの瞳が笑みに細くなる。 本当に3人の子供たちはそれぞれ愛らしい。 子供たちの案内で引っぱられながら森を進んで行くと、やがて大樹の元へとたどり着く。 森の主は、青々とその葉を茂らせ、枝を伸ばし、堂々と森の奥に鎮座していた。 枝には色とりどりの鳥が止まっており、毛づくろいをする鳥もいれば、巣を作っているのもいた。 その大樹の元に4人で輪を作るように座る。 木漏れ日は優しく降り注ぎ、温かく皆を見守るようだった。
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