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鳥は本の内容を語り終えると、三光鳥の肩から飛び立ち、大樹へと飛んで行った。
「三光鳥。私、もう一度あの本が読みたい。」
「そうか、トト。じゃあ、探しておいで。」
三光鳥に“トト”と呼ばれた青い着物の少女は、一つうなづいて、大樹を登って探し始めた。
トトは月の神の子供。
「三光鳥、他の本も読んでいい?」
金色の鳥かごの中をのぞきながら、黄色いドレスの少女が問いかけた。
「好きな本を読んでいいよ、リウ。」
リウは星の神の子供。
「ねえ、ねえ、私は三光鳥に読んでほしい!」
赤いズボンをはいたもう一人の少女は、三光鳥の膝にのって、いつの間に捕まえたのだろうか、深紅の鳥をその手の中に持っていた。
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