三光鳥

9/11
前へ
/11ページ
次へ
やがて日が暮れる頃、三光鳥は子供たちと大樹の上の方にある虚(うろ)の中にいた。 3人は眠そうに目をこすったり、あくびをしている。 「三光鳥は、明日にはもう行っちゃうの?」 トトがそう言うと、二人も同じことを聞こうと思っていたのだろう、じっと三光鳥を見つめる。 「そうだね。でも、またたくさんの本の鳥を捕まえてくるからね。」 「約束だよ。」 リウが小指を出し、皆で指切りげんまん。 (この約束はいつまで有効になるのか……。) 三光鳥の顔はわずかに曇った。 「三光鳥。あれ、出して。」
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加