27人が本棚に入れています
本棚に追加
「……………やめよう」
そんな、いくら考えたところで、答えのでない問いなんて、考えるだけムダだ。
気持ちを切り替え、台所に向かい朝食の用意をする。
とは言っても、単にトーストを焼き、目玉焼きとサラダを用意するだけだが。
ちなみに僕は目玉焼きには醤油派だ。
朝食を済ませ、部屋に戻って着替えてそのまま家を出る。
………暑い。
まだ5月半ばだと言うのに、なんなのだこの暑さは。
確かに僕は雨よりも晴れの方が好きだが、だからといって、雲一つない快晴は嫌いを通り越して最早憎らしい。
キチンと季節に相応しい、それ相応の暖かさにしてもらいたいものだ。
そんなふうに、大自然に対して内心で文句をつけている内に、人通りの多い通りにきていた。
僕は雲一つない快晴は嫌いだといったが、それと同じくらい人混みも嫌いだ。
他人とすれ違うというだけでも、おぞましいというのに、肩がぶつかった日なんかは、その日一日中、気分が悪くなる。
かと思っている今も、通りすがりのサラリーマンと肩がぶつかりそうになる。
気持ち悪いったらない。
最初のコメントを投稿しよう!