プロローグ 邪神様の独り言

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あぁ…………。 写真を見つめているだけで、溜め息が止まらない。 手元にある一枚の写真───そこには、死んだ魚のような暗く、沈んだ目をした少年が、ひどく不機嫌そうな顔で写っている。 その少年の死んだ魚のような暗い目を見ているだけで、ゾクゾクする。 …………まぁ、以前このような事を友人に話したら、『アンタ、頭沸いてんじゃないの?』と割とマジな顔で言われたが。 ともあれ、自分はこれから、この少年の元へと行くのだ。 うふ……ふふふふふふ…………。 知らず、笑いがこぼれていく。 あの少年には届かないと解っていても、告げる。 「………さぁ、ゲームの始まりですよ…?」
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