第一章 彼方からのもの

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十面ダイス2つで決まることか多いと言ったが、この場合は、一つを十の位、もう一つを一の位として、1~100まで───(0,0)を百として───となっており、それの値で決まるのだ。 大体の場合、数が小さいほど、その動作や行動がうまく行き、逆に数が大きいと、ほとんど失敗してしまう。 例えば、物を探す時───こういったような動作を、〈目星〉と呼んでいる───の場合は、おおよそだが、75以下の数が出れば、その探し物が見つかるのだ。 そして、不思議とこの〈ダイス〉の出目───技能の成功値は、僕の成長とともに、上昇していたのだ。 具体的には、前述した〈目星〉という技能の場合、三年前は、〈ダイス〉の出目が70でも失敗していたりしたのだか、今では75以下の数値ならば、成功なのだ。 この技能の成功値、先ほど、僕自身の成長とともに、上昇するとは言ったが、更に詳しく言うならば、僕自身の能力───具体的には、知性(INT)や筋力(STR)、敏捷性(DEX)、教養(EDU)等が、向上するとともに、上昇しているようなのだ。 とはいえ、やはりこれら全ては、あくまでも僕自身の推量と考察であり、なおかつ、確証を得ることの出来ないものであるため、便所のネズミの糞ほどの価値のないような曖昧な、はっきりしないものなのだ。
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