第一話

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誠「入りなさい」 鈴「失礼します」 秋「鈴、そんな畏まらないで いいってば」 誠「そうですよ、鈴。 しかし…少し見ない間に、随分と 美しくなりましたね」 鈴「…誠一郎様、私は」 誠「確かに男として育てましたが…女という事実は変わりませんよ、鈴。」 鈴「…はい…」 秋「ところで、話ってなんだ?」 誠「あぁ… 新人たちに、忍の世の厳しさを 教えてあげて下さい」 鈴「…つまり、模擬戦や 忍術の稽古をつければ良いわけですね」 秋「そんなことで呼んだのか?」 誠「秋人、これは重要なことなんですよ。 最近は忍も減ってきて、忍同士の戦いも少なくなってきましたし、 教える側の忍の質も下がってきたので、優秀な者が 育たないんです」 秋「それ、親父が言っていいの?」 誠「事実ですからね。 鈴が稽古をつけて、秋人が説明でいいでしょう。 それから秋人、少し話があるから残りなさい。 鈴、悪いですが、準備お願いしますね」 鈴「はい。」 私は当主に礼をして部屋を出ていく
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