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それから僕らの話題はメリーさんからあれやこれやと様々な話題に飛んだ。ミタラシも空気を読んだのだろう、それ以上はメリーさんの話題を出さなかった。 食堂でミタラシ曰くゲロパファとエイリアンバーガーを平らげると僕たちは、どうせ帰っても暇だろう、と軽快なミタラシの提案でゲームセンターに向かった。 確かに、今家に帰ったって住人のいないボロアパートと、ばあちゃんの記憶しか僕を迎え入れないのだから。 「おい! 見ろよ! 新しいぬっふぃーのぬいぐるみがあるぞ! あれプレゼントしたら、芽衣が喜ぶだろうな」 何かを想像して鼻の下を伸ばすミタラシを一瞥して僕は別の筐体に目を向けた。 あ、僕の好きな――!!? またもや何かを感じとった。 ゲイの霊や、ミタラシのおじいさんと比べ物にならないほどの何か。 辺りを見回しても、何もない。賑わうゲームセンター、いちゃつくカップル、はしゃぐ子供、ティッシュを配るお姉さん。 「おい! 聞いてるのか」 ふと、何かがフィードバックするような感覚に陥り、ミタラシの声が僕を正気に戻した。 「え? 何?」 「何じゃねぇよ、あれ取ってくれよ。芽衣の為だ、頼む! 神様仏様お稲荷様!」 「あ、あぁ……分かったよ」 サイフから100円を出そうとすると、気付いた。手が震えている。 怖い?、いや、怖くない。 無性に手が震えてしまう。心配そうにミタラシが僕の顔を覗き込むが、大丈夫とあしらえた。
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