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「それじゃあ俺は【僧侶】になるよ。」
「アゼル?【剣士】で依頼を受けないのか?」
「…アスベルもティトレイも攻撃役だから、俺が回復に回るよ。」
「すまない、アゼル…。じゃあ準備が出来次第発とう。」
ディセンダーの彼、
アゼルは腰に携えた剣を
僧侶の慈愛の杖に持ち替える。
剣士から僧侶に
転職し終えたアゼルは、
依頼主の元へ合流する。
コンフェイト大森林
遥か上空に彼らの船、
バンエルティア号が
停泊している。
空海関係なく運航出来る船は
あの船以外ないと
アルゼは思う。
「そういや、その思い出の花って、どんな感じなんだ?」
「そうだな…。特徴なのは…。」
顎に手を当て、彼は
ぼうっとするソフィの
頭を見つめる。
「何、アスベル?」
「ソフィ…。思い出の花は、ソフィと同じ紫に近い色をしているんだ。」
「う~ん…。紫の花かぁ…。」
「ティトレイ、どうかな?何か分かる?」
ティトレイは顔を渋って
腕組みをする。
どうやら思いつくような
花はすぐに出て来ないようだ。
「すまねぇ、それだけじゃおれには分からねぇ。」
「そうか、ありがとう。」
「あ…蝶々…。」
ひらひらと優雅に
空を羽ばたく虫を
ソフィは追いかける。
「あっ!?待つんだ、ソフィ!」
「すぐに追いかけよう!」
同行者の一人、
ソフィが抜けて
アスベル達は大急ぎで
森林の奥に向かう。
「ソフィ、待つんだ!ソフィ!!」
「アスベル、この蝶々、私が眠っていた花畑に飛んでた。」
はぐれかける少女の手を
引き止めたアスベルは、
ソフィが捕まえた蝶々を見て
青い目を大きく見開く。
「ティトレイ!この蝶々が泊まる花で、紫色の花なんだ。」
「なるほどなぁ…。」
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