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「これも…あなたに会えたのは女神アウラの導きだと思ったのに…」 「女神アウラの導きなんて、いないやつの名前を言うな」 メルの発言にイラついたのか少女は眉を釣り上げてメルと面と向かう。 「なっ!あなた!女神アウラを侮辱するのは許しませんよ!いくら帝国の領地の人間でも女神アウラは、人々をお救いに…」 「本当に神がいるなら、神は俺の願いを聞いてくれるはずだ。神がいるなら奇跡をおこせたはずだ」 低い声で少女を睨むメル。 メルには癪だったのか、冷静になると顔を伏せ、背を向けた。 「ごめん。見ず知らずの奴に言っても仕方ないよな」 「……あなた…、」 「そこで何をしている」 少女が何か伝えようとすると、兵士が目の前にいた。 後ろには街の住人。 どこかへ行くのだろう。 「お前は確か…旅芸人の息子か。そいつは?」 兵士が少女へと目を向ける。 少女はコグリと息をのむ。 「身元を……」 「彼女は俺のアシスタントです」 「どのみち身元を…」 兵士が少女に触れようとするとメルが少女を庇って前に立つ。
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