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――バシバシ メルとルーンの間に電流が飛ぶ。 ミクが助けてくれたと、感謝をしながら礼を言おうとミクの方を向く。 「ありがと……うっ!?」 メルでさえ声がおかしくなるぐらい驚く。 ミクは仮面をつけていた。 それはそれは可笑しな仮面だ。 「私は余所者だから、顔がバレちゃまずいですから」 親指を立てる。 というか仮面はどこから取り出したのやら。 「…あーあー。萎えた萎えたー。もういいや…」 ルーンがいきなりめんどくさそうな顔をして窓を開ける。 そして、指を鳴らした瞬間に空から天罰かのように雷が落ちる。 「!!」 街は燃え盛る。 ルーンは燃え盛る街を見て笑い、メルを見る。 「オデュッセウス、連れてきなよ。」 早く連れてこないとどうなるかわからない。 そういわれてる気分だ。 どうして父を連れて来いと言うのかわからない。 だが、父は連れてくるべきじゃない。そう悟った。
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