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「……帝国、ネツァクに行くのか…」 そう領主が呟く。 ネツァクとは帝国の首都の名前である。帝国に行くには、普通に行けるわけではない。 帝国は、貴族しか住めないように出来ている。 「お前達では門すら潜れないのではないのか?」 「そこは大丈夫です」 心配する領主に明るい声で返す。 「私はあそこへ行った事があります。抜け穴があるんですよ!だから大丈夫です」 任せろと言わんばかりに胸板を叩くミク。正直心配だ。 「そうと決まれば出発ですよね!私、メルさんの部屋から自分の荷物を取って来ます。」 「なら俺も荷造りするから一緒に…」 ビシッとミクに指先を向けられ指先からバヂバヂと電磁波が流れていた。近づいたら感電する。 「乙女の荷造りを見るのは御法度です!私が降りてくるまで来ないでください!来たら…感電じゃすみませんよ」 偉そうに言い放ちながらミクは二階に上がった。 自分の家なのに偉そうだなと思いながら椅子に座ってミクを待った。
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