9/42
前へ
/102ページ
次へ
あれから30分。 ミクは降りて来ない。 何故こんなに時間がかかるのか。 「ミクー!まだかー?」 「乙女に催促させるとは何事ですか!!」 そう言って、レールガンが飛んで来る。 (女ってめんどくさー…) そう思いながらメルはリビングへと戻りお茶を飲む。 「女は時間がかかるものなんだよ」 「でもあいつ、昨日泊まっただけですよ?」 「もしかしたらパンツを探してるかもな」 「パっ!?」 お茶を吹いて過剰に反応をする。メルは純情だった。 むせたメルの背中を領主がさすってあげていると、コンコンとノックが聞こえた。 咳をしながら扉を開けると白いフードを被った女性の周りに鎧を着た男達がいた。 「な、なんだよお前ら!」 そう声を上げると女性はお辞儀をした。 「わたくしは決して、あなたがたの敵ではありません」 穏やかな声で言うと頭を上げる。フードのせいか顔は見えない。 「お前は…」 「これは、メッシュ様!」 怪しそうに見ていると、領主が駆けつけて頭を下げるとメルの頭も下げさせる。
/102ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加