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「……今の、教団の方ですよね…」 いつの間に降りて来たのか、ミクが様子を伺うように見ていた。 驚いて思わず頷く。 「教団が…ね…」 笑顔を絶やさないミクが遠い目をした。 珍しい表情だ。 「……荷造りは、できました。お待たせしてすいません」 頭を下げるとそそくさとリビングへ行く。 様子がおかしい。 そう思いながらメルは二階へと行った。 自室に行くと荷造りを始める。 必要最低限のものでいいだろう。まずはトランプとステッキはいる。マジックの小道具達を集めていれば、いるものがたくさんだ。 偏った荷物を見ていれば、自分には必要な物。 持って行くと大荷物になってしまう。 昔両親が移住する時の大荷物は今になって納得ができた。
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