7人が本棚に入れています
本棚に追加
「なんだ。てっきり小道具一式持っていくのとばかりに思っていたぞ」
領主に言われビクリとする。
確かに持って行こうとしました。と心の中でつぶやいた。
「ではすぐに出発しましょう。首都に行くには早い方がいいです。」
荷物を持ってすぐに玄関に向かうミク。
何か焦っているようにも見えた。
「領主様。こんな大変な時にすみません。あと、頼みたいことが…」
領主が言葉を遮るようにメルの頭を撫でる。
「アーニャの墓の事だろ?わかってる。任せろ」
領主はニカッと笑う。それに苦笑いをするメルだが後ろからミクに頬をつねられる。
「これから苦笑いをしたら、つねります」
「な、なんで?」
「笑わないからです!」
「苦笑いは笑いに入らないです!!」
きっぱり言うとまた頬をつねられる。
「いだだだだ!」
最初のコメントを投稿しよう!