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「なんだ。てっきり小道具一式持っていくのとばかりに思っていたぞ」 領主に言われビクリとする。 確かに持って行こうとしました。と心の中でつぶやいた。 「ではすぐに出発しましょう。首都に行くには早い方がいいです。」 荷物を持ってすぐに玄関に向かうミク。 何か焦っているようにも見えた。 「領主様。こんな大変な時にすみません。あと、頼みたいことが…」 領主が言葉を遮るようにメルの頭を撫でる。 「アーニャの墓の事だろ?わかってる。任せろ」 領主はニカッと笑う。それに苦笑いをするメルだが後ろからミクに頬をつねられる。 「これから苦笑いをしたら、つねります」 「な、なんで?」 「笑わないからです!」 「苦笑いは笑いに入らないです!!」 きっぱり言うとまた頬をつねられる。 「いだだだだ!」
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