ラブ★ドル

「俺もアイドルと付き合えたらな～」

アイドルと付き合うか…平凡な学生の僕。倉田トオルには一生縁がない事だろうな。むしろあんな大勢の前で歌ったり踊ったりなんかできないよ。アイドルは口パクだって言われてるけど、踊りを覚えたりとかなり努力してると思う。

「あ、そうだ。チケット二枚あるから一緒に行こうぜ」

「僕は遠慮しとくよ」

ライヴで盛り上がれるほど体力ないし…。ファンのパフォーマンスって凄いみたいだよね。僕には無理だな。

「遠慮しなくていいし。決まりね！」

強制イベント突入ですか。まぁコウヘイ君には色々お世話になってるからいいけど。

「いつなのコンサート」

「来週の土曜日だね」

うん、もうすぐじゃんね。日帰りならいいんだけどさ。コウヘイ君とコンサートを見に行く約束をして僕は帰宅した。

部屋でコウヘイ君から勉強しろと渡されたラブ★ドル関連の雑誌を見てみる。そういや推しメンを一人選んだ方がいいって言ってたな。プロフィールが載ってるページを開く。