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須田は軽く2、3歩駆け出すと振り返って
こちらを見て私に話かける。
「お前には、負けないからな」
私は驚きのあまり、大声で叫んでしまった。
「な、何いってんだよ。俺は、別に」
そう須田に答えながら、自分の顔が赤くなっていくのが分かった。
「やっぱりな。お前のことは俺が一番知ってるんだよ。
なんでもわかるさ。
そんなに慌てたら、そうですって言ってる
のも同じじゃないか」
そう言って須田は私に笑いかけた。
須田は私が〇〇ちゃんに好意を寄せていることを知っていたのだ。
やはり、こいつの前では嘘はつけないな。
成功した試しがない。
幼稚園からの幼なじみのこいつには、どうやら私のことが手に取るように分かるらしい。
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