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私を助けるのはいいけど、ケンカはよくないと思ったのは私だけではなかった。クラスのみんなも少し引いていたようだった。
でも、数人の男子と女子が、
「何よ!健輔(けんすけ)だって他のクラスメイトにイジメて怒られていたのに、まだこりないの?」
「そうよ。」
付け加えて言い返す女子。「そっちだって、俺たちの邪魔ばかりしやがって!」
反論する男子。すると女子が、
「邪魔じゃなくて、注意。なんで注意が邪魔なの?」
すると、手拍子が二回聞こえてきた。
「はいはい。そこまで。授業始めますよ。」
先生だ。なぜかチャイムは聞こえなかった。きっと争い話でチャイムの音が遮断(しゃだん)していたのかも。改めて物凄い声だと、怖いクラスだと思った。
この先が心配になってきた。
すると私の窓辺の席に白い龍(りゅう)が左から右へと通り過ぎたのです。
あれは一体なんだろう。
と、私は心の中にそう呟いた。
―――時は過ぎた。もう給食の時間。
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