359人が本棚に入れています
本棚に追加
「さあ! やっつけるっすよ! リョウ!」
――結局そうなるのか。
「はいはい。その代り、卵を買ってもらうよ?」
「――? 良く分からないっすけど……お安い御用っす!」
交渉成立。
「ガタガタ言ってやがるとこのババアぶち殺すぞ!!」
完全に苛ついている様で、こちらに向けて素晴らしく怒気のこもった視線を送ってくる。
それに笑顔を作って見せ、さり気なくプレッシャーを与えた僕。
――超加速。
言葉に出さず能力を発動。
必殺技とか、大抵叫ぶ傾向にあるのが不思議でしょうがない。
相手にバレてしまうじゃないか。
「なっ!? 消え――」
――遅いね
瞬時に男の背後へ回り込んだ僕は、手早く腕を掴み捻り上げた。
超能力者は常人よりも遥かに高い身体能力が有る為、男の腕力で振り解く事は出来ない。
最初のコメントを投稿しよう!