異能戦隊 サイキッカーズ

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 理由は分からないが、咲は望を嫌っているんだ。 態度から明らかに”それ”が分かるんだけど―― 「――ハァ……ハァ……追いついた」 「車にでも轢かれれば良かったんっすよ」 「ハッハッハ! 相変わらずツンデレだなぁ。サキは」  望のオツムが足りない為に、伝わっていない。 舌打ちした咲は、僕の手を引き歩き出す。 「行くっすよ! リョウ!」 「――おいおい! 俺を置いて行くなよ!」  何故か望は僕の空いている手―― 右手を取り、並んで歩き出した。 ――気持ち悪いんだけどね。  嫌悪感を望に向けるが、全く効いていない様子。 馬鹿とハサミは使い様――というが、望クラスになると、ハサミと比べるだけハサミに失礼だね。  三人が手を繋いで歩く不自然な光景は、すれ違う人々の視線を”これでもか!”と集めている。 段々とそれが目障りになり、僕は超加速を発動させた。 「うわっ!?」 「何すかっ!?」  驚愕する二人を他所に、景色は一瞬で移り変わる。 見慣れた僕の住む1LDKに着き、超加速を解除した。
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