異能戦隊 サイキッカーズ

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「いきなり力を使うなよ!」 「そーっすよ! 焦ったっすよ!」  この時ばかりは二人の意見が揃い、僕へ非難の声を上げた。 ため息で答え、無言で中へ向かう。 「あっ……待てよっ!」 「待つっすよ!!」  慌てて駆け寄った二人は、やはり僕の手をそれぞれ握る。 ――何でイチイチ……  内心うんざりするが、口には出さない。 僕とは対照的に、二人が物凄い笑顔だからだ。  このままでは鍵を取り出せないので、玄関の前で二人の手を解く。 僅かに表情を曇らせた二人は、名残惜しそうに僕の手を見ていた。 「リョウの部屋に来たのは久しぶりだな!」 「――私は初めてっす……クッ……」  懐かしそうにする望と対照的に、悔しさを顔に表す咲。 それに構わず冷凍庫にアイスを収納し、手早く料理に取り掛かる。  ニラを4センチ程に刻み、フライパンを強く熱して―― ごま油を注ぎ一気に炒めていく。
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