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「そういえば……何時の間にナンバープレートを着けたっすか?」
咲に言われ、胸元に目を向けると――
”NO770”と書かれた丸いプレートが着いていた。
「そう言うサキも――」
胸元を指さし、咲にも同じく着けられていると教える。
「本当っすね……」
徐にプレートを掴み、取り外そうと試みた咲だが――
服に貼り付いて取れそうに無い。
――何か臭うね……
何らかの能力――
或いは、それに匹敵する技術。
――”神”の仕業……まさかね……
自身に生まれた可能性を否定し、首を軽く左右に振る。
自問自答の末、結局分からず仕舞い。
「――リョウー! サキー!」
そんな僕らの許へ、望が駆けて来た。
息を切らし、最愛の恋人に再会した様に――
僕を力一杯抱きしめる。
――気持ち悪いね……
咲なら大歓迎だが、ゴツゴツした男に抱きしめられても――
正直鬱陶しい。
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