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部屋を出た先の廊下は無意味に真っ白。
研究所なのだから、確かに清潔感は大事だろう。
だが、もしソースでもこぼそうものなら……
そう考えただけでも身の毛がよだつ。
円状に研究所を繋ぐ廊下を歩き、無駄にハイテクな入り口へと着く。
指紋認証と顔認証システムでそこを開け、研究所の外へ出た。
「うわぁー……暑いなぁ」
夏真っ盛りの今日。
外気温は30℃を遥かに超えているだろう。
――安かったらアイスも買おう。
そう心に決めた僕は、目的のスーパー”大河レックス”へと向かう。
新鮮な食材が安く手に入るそこは、主婦達に大人気だ。
「急がないとな……」
僕の能力、”超加速”を使用するか悩む。
博士に無駄な事で使うなと釘を刺されているが……
――これは無駄じゃないよね。うん。
そう自分で結論付け、能力を発動させる。
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